知らないうちにバージョンアップ
最近、仕事の中でもAIに触れる機会がずいぶん増えました。
私もAIに「つむぎ」という名前をつけて使っているのですが、
少し前のバージョンアップを境に、
なんだか急に賢くなったような気がしています。
「つむぎちゃん、ちょっと仕事ができるようになったんじゃない?」
そんなふうに、思わず声をかけたくなるほどです。
AIができることは、これからもどんどん増えていくと思います。
でも、その一方でよく考えるのが、人にしかできないことの価値です。
効率だけでは届かないもの
誰が行っても同じ結果になる作業や、
決められた手順で進められることはこれからAIや機械が担っていくのかもしれません。
では、そのあとに人の仕事として何が残るのでしょう。
たとえば、目の前のお客様との会話や、その場の空気から、
「この方は、もう少しこんなことを求めているのではないか」
と感じ取ること。
言葉にはなっていない思いを想像し、
決められた対応に何かを少しプラスすること。
そこには、マニュアルだけでは捉えられない、人の体感や温度があります。
効率を考えることは、もちろん大切です。
けれど、時間がかかることをすべて「非効率」として片づけてしまうのではなく、
必要な場面では手間を惜しまない。
その判断が、これからますます大切になるように感じています。
正解がないから、毎回考える
私たちの仕事には、一つの正解がない場面がたくさんあります。
接客はもちろん、展示する空間のつくり方や販促物、商品の梱包もそうです。
たとえば、遠方や海外からお越しのお客様が商品を持ち帰るとき。
小分けにしたほうがよいのか、しっかり包んだほうがよいのか、
それとも荷物を増やさない軽い梱包がよいのか。
箱から出したり、斜めに入れてみたりしながら、
毎回「これがいちばんよかったのかな?」と考えています。
事前にお客様のことがわかっているなら、
お越しくださった感謝を何かの形にしてお渡しする。
その場で心が動いたときには、
予定になかったことでも、できる範囲で何かをお返しする。
どこまで行うべきか迷うこともあります。
それでも、何もしないよりは、目の前の方のために手を動かしたいと思っています。
接客だけではありません。
イベントのご案内やDMも、それを通してお客様と接するものです。
相手の姿を想像せず、自分たちの伝えたいことだけを並べても、
その気持ちはきっと見抜かれてしまいます。
その場、その瞬間にいる方のために何ができるか。
お客様からいただいているものを、少しずつお返ししていくこと。
それが、私たちの考えるおもてなしです。
レーザー加工機から生まれた、三つの照明
人の感覚や試行錯誤が大切なのは、ものづくりでも同じです。
今回、レーザークラフトN6製作所では、初めての照明製品が完成しました。
私自身、レーザー加工機でできるのは、平面的な加工が中心だと思っていました。
ところが、設計した部材を組み上げることで、立体的な商品もつくることができる。
完成した三つの照明を見て、レーザー加工機の新しい可能性に
私たち自身があらためて気づかされました。
今回誕生したのは、「TSUMIGI」「EN」「RITSU」の三種類です。
煌々と明るい空間で照明として使うこともできますが、
個人的には少し明かりを落とした場所で、
間接照明として楽しんでいただきたいと思っています。
光と影を楽しむ「TSUMUGI」
「TSUMUGI」は、織りのような構造を取り入れたデザインです。
灯りをともすと、壁や周囲の空間にやわらかな陰影が現れます。
日本建築に見られる光と影の美意識を、私たちなりに解釈して形にしました。
全体に落ち着きとぬくもりがあり、
正面から見ても、下から見上げても、それぞれ違った表情があります。


●商品詳細
TSUMUGI L - Wa-modern store
TSUMUGI S - Wa-modernstore
ご縁と調和をかたちにした「EN」
丸いフォルムの「EN」。
下から見ると、七宝文様が現れます。
円が連なっていく七宝は、ご縁や調和を表す日本の伝統文様です。
その文様をレーザー加工で表現し、立体的な照明にするとどうなるのか。
実際に形になったものを見ると、伝統文様でありながら、
とても愛らしく、軽やかな印象に仕上がりました。


●商品詳細はこちら
EN L - Wa-modern store
EN S - Wa-modern store
見る角度で表情が変わる「RITSU」
「RITSU」は、縦の格子を生かした、
三種類の中では最もスタイリッシュな印象の照明です。
下端の長さが一定ではなくらせん状に変化しているため、
静かな照明の中に動きを感じられます。
見る角度によって長い格子と短い格子の重なり方が変わり、
少しずつ違った姿を見せてくれるのも魅力です。
現代的なインテリアにも合わせやすく、
ご自宅はもちろん、
店舗のカウンターやバーカウンターなどに置いても
よく似合うと思います。


●商品詳細はこちら
RITSU - Wa-modern store
DIRECTOR’S POINT
照明そのものを見るだけでなく、
そこから生まれる影や、置いた空間全体まで楽しんでいただきたい。
個人的なお気に入りは、七宝文様を使った「EN」。
小さなものをいくつか並べたり、
大小を組み合わせたりするととてもかわいいと思います。
完成は、新しい試作の始まり
レーザークラフトN6製作所で制作しているからこそ、
価格も1万円台からと比較的取り入れやすくなっています。
そして、今回の三種類で終わりではありません。
もっと大きな照明にできないだろうか。
内側に和紙を合わせれば、光がさらにやわらかくなるのではないか。
製品開発の間では、完成した照明を眺めながらすでに次のアイデアが生まれています。
ものが一つ完成すると、そこからまた新しい可能性が見えてくる。
そのたびに試し、考え、手を動かしていくことも、ものづくりの楽しさです。
新しい種類も、現在試作しています。
次はどんな光が生まれるのか。
また皆さまにご紹介できる日を楽しみにしています。
